Vine2をかじろう

〜Vine2.0の遍歴〜


遍歴の道程
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MP3を聴くために
KDEからGNOMEへ
USBマウスの使用
赤外線ポートの活用(Palm VxとIrSync)

遍歴その1
赤外線ポートの活用(Palm VxとIrSync)
私の所有するVAIO-505Gシリーズは、赤外線ポートがついている。仕様書によるとIrDA1.1とのことなので、旨くLinux側で設定してやれば、手持ちのPalm Vxと赤外線でデータのやり取りができる。そこで、Web上で赤外線でHotSync(Palmとパソコンとで情報の同期)を行うやり方を検索、そして得られた情報を活用して私のVAIOで赤外線を使えるようにしよう。
以下のページを参照させていただいた。作者の方々に感謝します。
(*1)WorkpadとLinuxをIRDAでHotSync!!
http://www.pugly.juice.or.jp/pugly/workpad/irda.html
(*2)日経Linux、Linux活用講座「PalmとLinuxパソコンでデータ連携してみよう」
http://linux.nikkeibp.co.jp/column/inflection/1/index.html
(*3)LinuxでIrDAを使おう!のページ
http://www.es.dis.titech.ac.jp/~higuchi/linux/ir/index.html

○必要な物(と、ある物):
Vine Linux 2.0CR( Kernel 2.2.14 ) <- インストール済
VAIO505G <- これしかない (^_^;;
irda-utils (後述)

○主な手順
・(必要なら)Kernelの再構築
・IrDA関連モジュールの組み込み
・IrDA関連のアプリのインストール
・設定
・VAIO505Gに固有の設定(Serial PortのIRQ衝突回避)
・IrDAデバイスの作成
・IrDA Daemonの起動

○確認:
kernelが、必要なモジュールを持っているかを確認。
# cd /usr/src/linux
# make xconfig
にて、Ir関連のモジュールがあることを確認。
Vine2.0の場合、インストール時のデフォルトですでに設定がなされていた。
ちなみにその設定は
・IrDA subsystem support
--> IrDA subsystem support (m)
--> IrLan Protocol (m)
--> IrCOMM Protocol (m)
--> IrLPT Protocol (m)
-->IrLPT Client support (m)
-->IrLPT Server support (m)
--> IrDA Protocol optioin (y)
-->Cache Last LSAP (y)
-->Fast RRs (y)
-->Debug Information (n)
-->IrLAP compression (y)
-->Deflate compression(Experimental) (m)
・Infrared-port device drivers
--> IrTTY (uses Linux serial driver) (m)
--> IrPORT (IrDA serial driver) (m)
--> NSC PC87108 (m)
--> Winbond W83977AF(IR) (m)
--> Sharp UIRCC (m)
--> Toshiba Type-O IR Port (m)
--> SMC IrCC (m)
--> Serial dongle support (y)
--> -->ESI JetEye PC dongle (m)
--> -->ACTiSYS IR-220L and ... (m)
--> -->Tekram IrMate 210B dongle (m)
--> -->Greenwich GIrBIL dongle (m)
--> -->Parallax LiteLink dongle (m)

となっている。
おそらく不必要なモジュールもあるだろうが、しろうとが手を入れるにはちょっと・・・なので、触らず。結果的に動いたので、問題はないだろう。
後はモジュールを手動で組み込むことで使用準備が済むはず。

○手動による赤外線通信用のモジュールの組み込み。
組み込むのは以下の4種類。
# modprobe irda
# modprobe irtty
# modprobe ircomm
# modprobe ircomm-tty <--×
    (*1) (*2) ともここで間違いがある。ハイフンでなくてアンダースコアが正しい。
# modprobe ircomm_tty

○モジュールの組み込みを確認。
# lsmod
Module      SizeUsed by
ircomm_tty103720
ircomm85440 [ircomm_tty]
irtty27162
irda613771 [ircomm_tty ircomm irtty]
.....

以上、4つのIrDA系モジュールが組み込まれている。

○IrDA Utilityのインストール。
IrDAを利用するために必要なアプリ関連をインストールする必要がある。ここは楽をするため、RPMで固めたものを探す。
Kondara LinuxのKondara-Zoo-1.1から、
irda-utils-0.9.9-1.i586.rpm
をゲットしインストール
場所は、例えばRing Serverなどから手にいれるといいだろう。
ftp://ftp.st.ryukoku.ac.jp/pub/Linux/Kondara/Kondara-Zoo-1.1/i586/
などなど。

○モジュールの設定
これ以降は(*3)での記述をそのまま参照した。
・/etc/conf.modulesに以下を追加。

alias tty-ldisc-11 irtty
alias char-major-60 ircomm_tty

・/etc/irda/driversを編集。
僕のVAIOでは、IrDA Portは/dev/ttyS2に接続されているので、このファイルの中で

#irattach /dev/ttyS2
の#をはずしてコメントをはずす。
また、不必要な、
irattach /dev/ttyS0 -d tekram
に#をつけてコメントアウトとする。

○VAIO505特有の注意

VAIO505の場合、続いてシリアルポートのIRQをつけ変える必要がある。

# setserial /dev/ttyS2
/dev/ttyS2, UART: 16550A, Port: 0x03e8, IRQ: 4
IRQが4、これは既に/dev/ttyS0(com1)に使われているんで変更。
で、IRQを10にする。このIRQ#10というのは、VAIO505GのBIOSにおいてIrDAの設定を見るとわかった。

# setserial /dev/ttyS2 irq 10
/dev/ttyS2, UART: 16550A, Port: 0x03e8, IRQ: 10

○デバイスの作成
IrDAによるHotSyncには、IrCommを使うので
# mknod /dev/irnine c 60 64

○IrDAのDaemonを起動
最後にIrmanagerを起動。
# irmanager -d1



○継続的使用

さて、今後はLinuxを起動させるたびに以下の手順を踏むだけで良い。
$ su -
# modprobe irda
# modprobe irtty
# modprobe ircomm
# modprobe ircomm_tty
# setserial /dev/ttyS2 irq 10
# irmanager -d1



○Palm Vxとの赤外線によるデータの受け渡し

Palmの赤外線受信(Beam Receive)をオンにして、VAIOの赤外線ポートに近づけると、Palmに反応があるはず。

ではテスト通信。
コツとしてはまず、PalmのHotSyncボタンを先に押してから、VAIO側の通信を始めること。

(注意)
Palm Vx(PalmOS3.5)の場合、HotSyncアプリを起動し、HotSyncアイコンをタップする前に、当然そのアイコンの下にある接続方法を"Direct Serial"から"IR to a PC/Handheld"に変更すること。

# pilot-xfer -p /dev/irnine -l

...........
'AYANE'
'manae'
'AdrJRouter'
'Periodic-TABLE'
'Isotope Table'
'So-net AP'
'J-OS IM Learning DB'
'The next chapter'
'The story goes on'
...........

といったところ。無事に成功しているようだ。

# chmod 666 /dev/irnine
として、一般ユーザーにも使えるようにする。

$ pilot-xfer -p /dev/irnine -i sample.pdb
成功した。ようやくIrSyncできるぜ。




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