FusionにおけるNetworkとはFile共有と同義なのだ!
04th-Dec-98
FusionにおけるNetworkとは別にEthernetがどうとかAppleTalkがどうとかいう物ではない(なにしろ、AppleTalkは未対応とはっきりしている)。
では、Setup時に設定できるNetworkとはこれ如何?
実はこれ、ローカルディスクへアクセスする手段だったのだ。
もっと簡単にいえば、内蔵、もしくはそれに準ずるハードディスクを仮想マック上から見えるようにして、データの読み書きをできるようにする設定なのである。これは結構嬉しい機能である。すなわち、仮想マックとDos、Win間で直接データのやりとりができる事を示唆しているからだ。
実際に試してみよう。
SetupのNetworkの設定をみる。
と書かれている。その更に下に反転した文字で
N Local Drive0
と現在認識されている内蔵ハードディスクが見えている。
その先頭のNをクリックする。
NはYへと変化するであろう。
これによって、内蔵ハードディスクが仮想マック上で見える(マウントされる)こととなる。
しかし、これは、結構危険なのだ、私の体験からすると。というか、いまいち分かりずらいのだ。
具体例を私の例によって述べてみる。
私のハードディスクは4つの部分に分けてある。
さて、Fusionを起動する時、Windows98のDosモードでリブートしている。その時、立ち上がるのは1つめのFAT32領域である。通常Cドライブである。ここから、Fusionのプログラム一式が入っているFAT16領域、Dドライブに移って、Fusionを起動する事になる。
ただし、3つめ4つめのLinux領域は当然ながらDos、Winからは見えない。
ここで、先程のNetworkでLocal Drive 0をYにしていた場合、次のような事が起こる。
Finderの起動中に、
最初に、読めないディスクに対する警告が与えられる。「このディスクは読めませんぜ、フォーマットしますかい?」などと聞いて来る。ディスク容量を見てみると、どうやら3つめのLinux領域であるらしい。Linuxが消えると困るのであわててNoを選ぶ。 |
さらにもう一つ別のディスクが読めないからとフォーマットを勧める。この時のディスク容量をみると、Linuxのスワップ領域である事がわかる。これもNoである。 |
Finder起動に伴い、SetupのDEVICEで設定したハードファイルがマウントされる(デスクトップに表示されてゆく)。 |
最後に、1つめのFAT32領域と2つめのFAT16領域が、あたかもDOS-Format Floppyディスクであるかのようにディスクトップにマウントされる。おお、すばらしい。 |
以上で分かるように、内蔵ハードディスクの各パーティションをなんとかマウントしようと努力するらしい。が、いかんせんMacOSはDosフォーマットしか読めないので、Linux領域はマウントできない。しかし、厄介な事に読めないからといってあきらめる事無く、この領域をフォーマットしようとするのだ。これを避ける方法は今のところ無い。
とりあえず気をつけないと、必要な領域のマウントに留まらず、別の領域をフォーマットしかねない、結構危ない技である。
しかし、それよりもデータの共有ができるのは非常にありがたい。
一つには、プリンタの問題が、一部解決できるからだ。
緊急避難的ではあるが、仮想マックで作成した書類を、Win上からプリントアウトするという事も可能になるからである。
さて、実際に利用してみての感想であるが、「今少し不安定?」。
例えば、仮想マック上のアプリケーションで作ったファイルをDos領域にセーブすることは、当然可能なはずであるが、直接書き込むのはよした方がいい。過去、幾度かアプリケーションから直接Dos領域にセーブすると、その途中でいつまで経っても書き込みが終了しない事態に陥った。(これから抜け出すには、本体を強制終了させるしかなかった。)
その一方で、仮想マック上にあるファイルをファインダ上でコピーする際にはミスはなかった。よって、あくまでこのDos領域は、ファインダ上でのみ扱うのがベターだと思われる。
まあ、逆にいえば、それだけFusion側(いや、MacOS側か?)も完成度が低いということだ。
ただし、その利用価値は、上にあげたようなリスクを背負ってでも、非常に高い。
これによって、仮想マック、Win、Linux、の3者の間でデータが(単純なテキストデータなら完全に)相互に共有できるのだから。
当然、共通のフォーマットであれば(つまり画像のJPEGとか、グラフィックのGIFなど)共有が可能なはずである。
今までせこせこFloppyでやってたのが馬鹿らしくなる。
このデータ共有化は、非常に応用がきくことだろう。